「都会の片隅」スケッチメモ №048 谷中銀座

その48) 谷中銀座

谷中銀座
この日は田端→日暮里→上野と歩いた一日。
後で調べた所、田端=北区、西・日暮里=荒川区、上野=台東区と三区をまたぐ行脚。
区の堺が入り組んでいるため、その割には意外と距離は近い。
田端駅を降り日暮里方面を目指すと、まず出迎えてくれたのがドンと高い石垣。
高台を削ったのであろう道路の左右を5~7m?ほどの石垣が200mほど続く。
その上には住宅やマンション・アパートがある。
この石垣を見てふと思い出した。
何でも石には”目”があるそうで、石を削る場合その”目”を読んでノミを入れるのだそうだ。
そうしないと思わぬ方向へ割れ目が走り石材を台無しにするとの事・・・。
そんなことを思い出しながらの歩行に、アッという間に大きな交差点に出、そこを左折。
途中の標識によるとこの通りは”不忍通り”らしい。
途中行先確認の為交差点を左折、西日暮里駅を確認し再び引き返し・・・と、
地図もスマホも持たずの歩行の為、時間とエネルギーの何ともムダな消費に呆れる始末。
もっともこの行き当たりばったりが、思いも掛けぬモチーフに会うことがあり、あえてこのスタイルをとっているのだが!
この不忍通りから横丁を覗くと、その先には何やら商店街らしき通りが並行しているようで入ってみることに・・・
そこは「すずらん通り」と称した通りであった。
さらにその通りにの中ほど?、「谷中銀座」の看板が。
この「谷中銀座」、数年前に迷い込んだことろ。
その時は上野公園の方向から徳川家ゆかりの谷中霊園等を経て偶然来た事があった。

ここはその「谷中銀座」。
日曜日とあり、かなりの人出でにぎわいを見せ、通りの見通しが利かない。
そんな中、目に付いたのが谷中銀座を印した商店街フラッグ。
それぞれの商店に吊るされているようで、「谷中へようこそ」と書かれたその黄色い色がやたら目に付いた。
そしてこの商店街の一角にあった履物屋さん。
日本古来の履物(大袈裟!) ワラジにゾウリ、そしてゲタ。
そう言えばまだ小さい頃、
「親父がお客と冗談を言いながら鼻緒をすげていたな!」
そしてまだ中学の頃だったか、自分でも”下駄の鼻緒をすげた事があったな!?”
などと思い出した瞬間であった。

 

「都会の片隅」のテーマ解説

「生活の中の身近なモチーフを題材に・・・」で始めた「俺のスケッチブック」。ちょっとしたきっかけで始まった都会暮らしの今、東京都内を散策。
山手線を始め各路線の沿線、駅から一駅二駅と歩きモチーフ探し。
その時の様子・回想のメモに、作品になる前の正に”スケッチ”を交えて「都会の片隅」と題して綴ってみます。

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